魚を買うのにヒーターって必要?
本日、5/27は関東地方の最高気温が20℃いかないくらいでした
ここ数日の気温が高いだけあって、体調管理に気をつけたいですね
しかし、
これからの季節、どんどん暑くなりますね
そこで、これからアクアリウムを始めようと思う方
または、最近始めた方でこんなこと思ってたりしませんか?
「夏にヒーターいらなくない?」
「寒くなってから入れればいいよね」
「日本の魚だから、四季にあわせるべき」 など
結論から話すと
「1年中ヒーターがあると便利ですよ」
ここが私のゆるいところ
普通ここは、
「ヒーターがないといけません!」とか
「ヒーターは必須ですよ!」とか
書くべきなのでしょうが
まあ、それぞれの事情があるかと思いますし、
何より、飼育している生き物にも左右されますので
1つ1つ考えながらみていきましょう。
一応、私はヒーターは必要派です。
ヒーターの必要性
シンプルにヒーターの役割は
水温を上げるため
と思うでしょうが少し違います
正しくは
「水温を一定以下にしないため」
です
これが大切です。
ヒーターの役割のすべてですね
よく使われている水槽といえば
熱帯魚を飼育している水槽ですね。
これは、熱帯魚と名前の通り
「熱帯」に分布している生き物なので
日本の冬は寒すぎるのですよ。
日本の多くの魚は、
越冬するための方法がありますが
熱帯魚は普通越冬できません
なので寒い冬場を乗り越えるために
暖房器具が必要なんですよね
まあ、ここまではみんなが知っている話
では、夏は?
私の解答は
もちろん必要ですよ
なんでだと思いますか?
その答えこそ
最初にあげたヒーターの役割なんですよ
「水温を一定以下にしないため」
夏なのに?
と疑問を覚えますよね
例えばの話
部屋で水槽を管理していたとします
最近の夏はホント暑いです
窓を開けてもぬるい風しか入らない
そんなとき
クーラー付けますよね
水温が異常に下がるほどクーラーをつけるとは思いませんが
少なくとも、それまでよりは下がります。
我々ヒトは恒温動物ですし、自分の好みに(機械を使えば)温度を操作できます
しかし、熱帯魚たちは変温動物なんですよ
体内と体外での温度に大きな差はないんです。
生き物は体内の環境を一定に保とうと必死なので、
それにエネルギーを使っています。
学校で学びませんでしたか?
ホメオスタシスってやつですね
私も賢く見られたいので
横文字を使ってみたりします
話を戻して
水温が数℃変化するのは彼らにとって一大事!
考えてほしいのですが
多くの淡水魚って河川や湖に生息しますよね
池なんかは大抵の場合、ヒトが入れたものでしょう
河川の魚は常に新しい水が流れてきます
湖も河川などの水が合流したりしますし、
そもそも水量が水槽と比べものにならないのですよ
ここで科学的なお話
比熱という言葉をご存知ですか?
物質によって加える熱量とそれによる物質の温度変化が異なるという話なのですが
シンプルにいうと
物質によって温まりやすさが違うよ
ってことですね
例えば
空気はドライヤーを使えばすぐ温まりますが
水は加熱してもなかなか温まりませんね
同じように
空気は保冷剤程度でも冷えるのに
ぬるい水は冷凍庫に入れてもなかなか冷えません
つまり、水温は空気と比べて
比熱が高いので、温まりにくく冷めにくい
これを忘れないでください
では、自然界の魚たちはそんな環境に生息しているので
水温が急激に変化するのは滅多にないんですよ
しかし、
飼育されている魚は
小さい水量の箱に入れられているので
気温の影響を(自然界と比べて)受けやすいのです
なので少しでも水温の変化を緩和させるためにも
一定の温度よりも下げない工夫が必要なのです
また、意外に思うかもしれませんが
昼夜というのは気温差が結構あります
真夏でもです
常に気を配ってヒーターを付けたり消したりするの大変ではないですか?
うちでは夏でもヒーターは稼働させています
一定の温度以下にならないと作動しませんので
ヒーターによって過剰に水温が上がることはないです
(少しは電気代がかかっていそうですが…)
経験上なのですが
エビが大量死するときは気温差が大きいときが多いですね
真夏に
気温が35℃を越えたときなど
温度の高さに目が行きがちですが
ここでポイントがその後の水温の変動です
あと、詳しい方は
水温と溶存酸素量の関係性も考えますよね
簡単に説明すると
水温が高いほど水中に溶けている酸素量が少なくて
水温が低いほど水中に溶けている酸素量が多い傾向にあるということです
ちなみに、エビは溶存酸素量が少ないのは苦手らしいです
私の見解としては
底の方にいる生き物が影響を受けやすいので
エビが溶存酸素量の減少に弱いのだと思います。
水面付近が一番ガス交換が行われますが、
底面はうまく循環してない限り酸素が補充されにくいからです
話を戻して
水温が極端に変わりやすいと物質の出入りも変わるので
ホメオスタシスのはたらきで、沢山エネルギーを使う必要があるんです
どうでしょうか?
私が1年中ヒーターを推奨する理由が分かりましたか?
熱帯魚の場合
ヒーターの必要性ですが
熱帯魚には使ってください
さすがにね
とくに熱帯魚の多くは20℃を下まわると
様々な病気になってしまいます
これは代謝が落ちることによって
体内の免疫力が落ちてしまうことが原因です。
代謝とは
体内での生命活動に関わる化学反応のことで
その反応には酵素というタンパク質が触媒として働きます
この酵素ですが
温度によってよく働いたり、うまく働かなかったりします
変温動物の場合
その生き物が生活しやすい適正温度と酵素の働きは大きく関係するので
熱帯魚のように高い水温を好む生き物はそれに合った酵素をもっているのです
なので、ヒーターを使う必要性が高いですね
せっかくなので科学的な話を一つ
酵素とはタンパク質でできています
このタンパク質は温度によって変性してしまうのです
タンパク質の変性とは、
そもそもタンパク質はアミノ酸が多数結合した立体構造をしているのですが
その立体構造が変わってしまい、元の働きが失われてしまうことです。
基本的にもとには戻りません。
分かりやすく例えると
生卵は焼くと卵焼きになりますが
その逆にはなりませんよね?
そういうことです
そして、我々の体温は37℃近くですが
20℃くらいに生息する魚たちにとっては
とても熱いものなので火傷してしまいます
網や容器を使って直接触れないようにしましょう
イメージしづらい方は
超大型巨人に握られたと考えてください
緊急を要する場合は
速やかに行動し、長い間触れないように注意してくださいね
一度冷静になって考えてください
「やるんだな!今、ここで!!」
冷静になりましょう
飼育者として、責任を果たすこと
をオススメします(進撃の巨人10巻より)
ヒーターを使わない選択肢
一方で、ヒーターを使わなくても上手に管理されている方もいますね
メダカを養殖している方で
越冬させる方法をYouTubeにあげているのを見たことがあるので
必ず必要とは思いませんね
ですが、
この方々に大体共通しているのが
大きな水槽や入れ物で飼育していることですかね
前述したように
水量が多い水槽だと温度変化は緩和されます
これは別で記事にするつもりなのですが
30cm水槽はかなりハードルが高いですね
これこそヒーターを必要としますよ
これなんですよね
日本の四季に対応した魚であろうが水温変化に弱いんですよ
それが、熱帯魚よりも適正水温が広かったり、低かったりするだけで
基本変わりはありません
水槽は基本的に
ヒーターや底床、ろ過、水草など
よく見るものをどんどん減らしていくほど
管理と手間が増えます
シンプルに
難しい
初心者向きではなくなるんですよ
アクアリウムほど、形から入る方がいいものもないですね
アクアリウムは形から入っていいんです!
むしろ、それ以外は知識がない限り邪道ですよ
私が思うヒーターを使わないという選択肢は
水温変化に関する知識があり
経験があり
それで上手に管理できる
という方には何も言うことがありません
始めたばかりで金銭的に余裕がない方
遅れてもいいので必ず使うようにしてください
新しい魚を入れる前に
新しい設備を加えることをおすすめします。
最後に
上から目線で長々とすいませんね
先人たちの知恵なのですが
現在のアクアリウムでよく使われている器具はかなり必要なものが多いです
水草水槽をやるのであれば
CO2添加などが必要ですね
私はCO2使っていませんが、それも経験によって水草を選んでいるからなんです
もちろんCO2使ったらもっときれいになるんでしょうね
これだけは理解してほしいのですが
アクアリウムはお金をかければ難易度が下がります
是非とも課金プレイヤーになって
俺、TUEEEEEE!!!してくださいね
アクアリウムをやっている多くの方は
そんなアクアリストを羨望のまなざしで見ていますよ
今回はここまでで終わりにします
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