フネアマガイってどんな貝?
私はよくコケに悩まされているので、コケ取り生体の情報は結構気にしています。タニシや石巻貝などいろいろ試しましたが、ガラス面などの壁面についたコケにはフネアマガイによく出動して貰っています。
近年、コケ取りのオススメ生体として注目されているフネアマガイについて、オススメする理由や困ることについて述べていこうかと思います。
まずは、どのような貝なのか
写真の通り、石巻貝と同じように下向きに口が付いており、歯舌でコケを削り取って食べています。飼育していると目に見えて分かりますが、フネアマガイが通った後は、コケを食べた部分にギザギザの歯型が付いています。何度も同じところを通るとスポットタイプ(斑点状)のコケでも食べてくれます。
見た目はアワビをイメージしてください。大きさは小さいトコブシですかね。見た目が近いので、フネアマガイもおそらく巻貝の一種です。
多くの貝類に言えるのですが、基本水質は「中性~弱アルカリ性」がいいようです。汽水に生息する貝なのであまり酸性に傾けると長くは生きられないことでしょう。また、淡水での孵化は無理みたいですね。この点も石巻貝ととても近いですね。もし、石巻貝を既に水槽に入れているのであれば、「石巻貝の上位互換」として考えてもらえればと思います。
ひっくり返ることはかなり珍しく、器用に移動する貝です。水草に少しでも捕まることができれば問題なく起き上がれます。むしろ、ひっくり返っていることが多いようでしたら、水質や他の生体との相性を気にした方がいいかもしれません。守りはかなり鉄壁なので、私はその点あまり心配していませんが、水質の変化には少しだけ弱い気がしますね。
ざっとこんな感じです
それでは、メリットとデメリットについてみていきましょう。
フネアマガイのメリット
・コケ取り能力が高い
速さで考えるとかなりいい仕事をしてくれます。複数匹入れるとフネアマガイが対応できるコケはみるみるなくなりますね。茶ゴケなんかは、オトシンクルスと併用するともう生えてきません。移動も遅くはないですね。明かりを落とした後もはたらいているようです。
私がフネアマガイを入れるときは、上に書いたように、斑点状のコケと茶ゴケが発生したときですね。他には、緑色のコケが石やガラス面に発生したときにも投入してますね。食べているのがはっきりと分かるのは、実感できていいですよね!
・他の魚に襲われない
さすがにアベニーパファーなどの淡水フグやハゼなどと一緒はやめた方がいいですが、魚って多かれ少なかれ好奇心旺盛な個体がいますよね。タニシを飼育していると、つつかれて落ちたり、ひっくり返ったりして介護してあげないといけないことがあります。フネアマガイは魚が興味を失うくらいに守りが堅いので、その心配はないかと思います。
また、ひっくり返ることはほとんどないです。もし、そのような状況を発見したら、水質を気にしてあげてください。
・ソイルでも問題ない
私はソイルを使った水槽でしかフネアマガイを飼育てきませんでしたが、特に問題はありませんでした。問題である酸化した水質は、そもそも酸化しすぎる環境は他の生体にも良くないので、水替えをするのは同じことだと思いますね。フネアマガイがいるから気をつけるということはなかったですね。
一応、エビもいたのでカルシウムの補填にカキ殻を置いたりはしていました。カキ殻に集まってきたりとかはなかったと思います。情報の1つとして、毎度石を使ったレイアウトをしていて、石にフネアマガイがくっついていることが何回かあったので彼らの生存と何か関係しているかもしれません。
・熱帯魚の水温で飼育できる
15~28℃が適正温度らしいです。我が家では夏場の高水温下でも生き残りましたね。
ただ、他の貝と同様に酸欠になってくると水面付近に集まって、そのまま登って行ってしまうことがあるので注意してください。
・混泳可能
コケ取り生体の中には成長するとコケを食べなくなったり、大きくなったりするものもいます。
フネアマガイは5cmくらいの貝なのでそんなことはありません。安心して導入してください。
デメリット
・取り出しにくい
壁面に一度つくと引きはがせません。無理にはがすと死んでしまったりします。対策として、ヘラなどをフネアマガイの進行方向に置いて、乗ったところを移動させるやり方ですかね。これがあるので、水合わせも難しいです。私は袋に入れて水合わせしますね。水合わせ後、その袋を小さく裂いて、フネアマガイが乗っている部分を石や流木に置いて離れるのを待ちます。
・食べないコケもある
糸状のコケや黒ひげゴケは食べません。また、藍藻も食べません。これは散々試しました。藍藻の上を移動するのはやけに速かったですね…。また、フネアマガイに限った話ではないのですが、殻にコケが付くとかなり厄介です。他の生体を併用して行うか、人力で頑張るかの選択肢ですね。私は、エビと組み合わせていますし、オトシンクルスを入れると、殻をなめてくれるので発生の気休めにはなるかと思います。対応していないコケには無力なので、コケ取り性能が高いことを盲信しすぎないようにしてください。
・餓死しやすい
コケの掃討能力が高いので、何匹も飼育していると食べられるコケが無くなって餓死してしまうようです。タブレット型のごはんを食べているところを見ないので、人工フードを積極的に食べているわけでもなさそうです。うちでは、あまり餓死はあまりしませんね。オトシンクルス同様、流木の表面のバクテリアが非常食になっているのかもしれません。たまに、くっついているのを見ますね。また、役目を終えたらローテーションで引っ越ししています。他の水槽に移してみるのも手かもしれませんよ。私は90cm水槽で5匹導入し、4匹が残りました。
・底床に潜る
これは対処できないのですが、とくに導入直後はこの行動見ますね。ガラス面をそのまま降りてきて、ソイルの中に潜っていくことがあります。時には、そこでジッとしていたりしますね…。植えたばかりの水草がわずかに掘れる場合があるので壁際には注意してください。結構、力強く潜りますよ。
・卵を産む
これは石巻貝と同じです。壁や石に唐突に産み始めますので景観が悪くなりますね。残念ながら、淡水では増えません。
・存在感
ガラス面についていることが多いので、正面から見るとなかなか存在感があります。
これは、許容できるかで変わるので参考までに。
・値段が高い
1匹高いと500円くらいします。ネットで調べると複数匹購入で安くなるようなんですが、上に書いたように多すぎても餓死してしまう可能性があります。これは、飼育状況と要相談ですね。一方で、石巻貝を大量購入するならフネアマガイを買った方が、結果安くなることもあるかと。
上で石巻貝の上位互換と書きましたが、どちらにも同様なメリットやデメリットが存在するので、水槽次第なところはあります。
石巻貝の方が上記のデメリットに該当しない点もあるのでお好みで考えてみては
貝類をネットで購入するなら涼しい季節が良いですね(*´ω`*)
何度か購入しましたが、(私の住んでいる場所が良いのか)死着はありませんでした。
袋に入って到着するので、取り出しも簡単です( • ̀ω•́ )✧
最後に
デメリットの方が項目が少し多かったですね。
しかし、メリットしかないコケ取り生体はいないかと思います。
そうは言っても、コケ取り生体を上手に使いたいですよね?
コケ取り生体の組み合わせの参考までに
我が家での例を載せておきます
コケ取り生体
・フネアマガイ
・オトシンクルス
・ミナミヌマエビ(ヤマトヌマエビ)
・ヒメタニシ
この組み合わせですね
フネアマガイだけですべてのコケに対応できませんので、オトシンクルスやエビを導入すると、貝では難しいところもキレイにしてくれます。様々な組み合わせを試して、これにたどり着きました。これだと、温厚な小型魚と問題なく飼育可能です。
黒ひげゴケに対応できる生体がいないと思うでしょうが、正直あれは生体でどうにかできるレベルではないと思います。石や流木を取り出して、薄めた木酢液をかけて対応するしかないかと…。
そもそも、様々な生体を導入して違う問題を引き起こす方が私は危険だと思います。例えば、生体どうしの相性ですね。サイアミーズフライングフォックスは私の中では苦手な魚です。大きくなりますし(私の中の大きい基準は8cm以上から)、他の魚のごはんをとるので、組み合わせを選ぶかと思います。コケ取りでプレコをすすめられることがありますが、種類によっては大きくなりますし、水草を抜いたり食害することもあります。これらの魚たちは単体で見るととても可愛いのですが、多くの方が様々な種類の魚の混泳を望むかと思うので、小型混泳が好きな私としてはおすすめできません。
また、根本的な解決は水質の改善なので、生体のみで解決しようとするのはやめた方がいいかと思います。
(生体だけで解決しようとして失敗したものがこちら)
私はこの貝をおすすめしますが、現在の水槽の状況を考えてからでもきっと遅くないでしょう。
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