最近、この話に関しての質問がありまして、私がオトシンクルスの健康チェックをしているときにどの部分を観察しているかについてあげていきます。
また、必ずしもその状態が当てはまらない事例もあげていきますので、よろしければご覧ください。
他には、購入するときのオススメ個体や、そうではないような個体についても触れていきます。
こちらの内容をまとめた動画もあります。
よろしければこちらもどうぞ!
元気がない状態とは?
他の魚にも言えるのですが、明らかに泳ぎ方がおかしい個体は弱っていることが多いです。私は「フラフラ泳いでいる」と表現しますが、泳ぎ方にキレがない個体は調子が悪いことが多いですね。
他にも、しっかり餌付けができているのに食欲がない。これも体調が良くない時の傾向だったりします。
これら以外にも、ヒレが溶けていたり、色が極端に薄かったりと、オトシンクルスは意外にも情報を発信していることがあります。(もともと色が薄い個体もいます)
お腹がまるまると膨らんでいるから平気だと思っていた個体が、気がつけば亡くなっていた!
そんなこともあったりするので、意外と気が抜けなかったりするのがオトシンクルスです。
これって病気?
観察するとき、まず体の状態を確認しています。
何か付着していないか、ケガはないか、出血はないか、などです。
そもそも何か付着している場合で気にするのは、白点病か水カビ病ですね。
水温が低い場合や感染個体がいる場合は、白点病になりやすく
水中の有機物が多ければ、水カビ病になりやすいです。
どちらも、免疫能力が低下していることにより感染しやすいものになります。
出血の場合も、衝突によるケガやエロモナス菌の感染による赤斑が考えられますね。
一方で、オトシンクルスは病気に強いお魚でもあります。白点病まみれになっても復活することもありますし、適切に処置をすればケガも治りやすいです。
その分、病気になることがあれば、飼育環境は見直す必要があります。日頃の水質管理をしっかりすることで、免疫力を落とさないようにしましょう。
ちなみに、この状態から傷跡が残ることなく回復しました。再生力には驚かされますね。
写真のオトシンクルスは尾ヒレが溶けていますが、これも回復しました。しかし、ショップで購入するときは、なるべくこのような個体は避けましょう。あまり良い環境ではなかったことが考えられます。(過密飼育による問題もあります)
一方で、飼育水槽でこのような状態になるのであれば、水中に細菌や菌が多い状態です。エロモナス菌や水カビ病はこのような水槽にも発生しやすいのでお気をつけ下さい。
23年5/23追記:薬浴の方法を載せておきます
食欲がない?
他に、見ている部分は、食欲の有無です。
当ブログでは餌付け方法についてあげています。まだの方はこちらもどうぞ。
これも意外に思われるかも知れませんが、オトシンクルスは食欲旺盛なお魚です。
人慣れした個体は餌場に積極的に集まるようになります。
一方で、集まっている姿を見ない水槽もあります。
こればかりは水槽環境や個体、飼育者との駆け引きなどがあるので、「集まってこない=餌を食べない」と断じてしまうのは違いますよ。
また、警戒心が強すぎる個体は、明るいうちは近くにもよってこないので、暗い夜間に与えるといいかもしれません。
食欲の有無の見分け方は、それまでの状況と比べて食べるかどうかで見分けると良いでしょう。
いつも通り与えて、食べ切る量が食べ切らない。そんな時は、最近の気温や水替えの有無を考えてみましょう。そして、残飯は処理し、次の量は減らすなどの対応をとるといいですね。
ちなみに、餓死するくらい痩せるとこんな感じになります。
ギリギリ持ち直しましたが、これ以上痩せていたら危なかったです。お腹が凹み始めたら危険ですので注意が必要です。
私はあえて購入しましたが、購入するときはこのような個体の購入は控えましょう。とくに初心者の方にはかなり難しいと思うので気をつけてください。
見分けるポイントは、お腹の凹み具合です。凹んでいるのはできるだけ避けましょう。
ショップの人工飼料に慣れていない場合が考えられ、餌付けが難しかったりします。オススメできません。
ちなみに、痩せているからコケを沢山食べてくれるなんてこともありません。
体力があまりない個体が多いので、コケ取り目的にしても健康な個体を選ぶと良いでしょう。
ヒレの状態は指標になる?
結論から述べると、ヒレの状態は指標になります。
とくに元気な時の指標になります。
オトシンクルスのヒレはとても表情が豊か(?)で、元気な個体はよく動かしています。
オトシンクルスが元気であることが分かりやすい部分は腹ビレです。(図の丸で囲われた部分)
私も少し前に観察して気づきましたが、オトシンクルスはこのヒレを使って他の個体を攻撃します。
車の幅寄せのように横に移動し、激しくパタパタさせる行動をとるので、一見微笑ましいです。
元気な個体は、ここを使って上下する動きをとるので、めちゃくちゃ可愛いオトシンが見れます。ヘッドバンキングオトシンは間違いなく元気です(笑)
(威嚇なのでしょうか?なかなか動画に撮れません…。)
背ビレや尾ビレも元気な個体は綺麗に広げます。しかし、人を警戒していると閉じていることが多いので、その点だけでは確認しにくいです。
そのため、背ビレだけではなかなか判断がつきません。
1つ分かることとして、棘条がよく観察できるオトシンクルスはとても元気で、泳ぎも素早いことが多いですね。
そして、ヒレを広げているオトシンは間違いなく綺麗です。
常に尾ビレが畳まれ、細くなっている個体は元気がない個体です。
心当たりがあれば水質を改善してあげてください。
また、ショップで選ぶときも、ヒレが綺麗に開いて動いているような個体はオススメです。
逆に、痩せていて、尾が細くなっている個体はオススメしません。
元気でも亡くなることがある?
昨日までとても元気だったのに、朝に動かなくなっていた…
そんなことが過去に度々起こっていました。
亡くなったのはこのような良い個体でした(この子ではありませんよ)。
当時はかなりショックでしたね…。
単体飼育を始めて、水替えを1週間以内にするようになってから、そのようなことが減りました。
その代わり、飼育個体数が多いことによる問題がみられるようになったりと、考えさせられる日々です。
話を戻しますが、元気な個体でも突然亡くなることはあります。
原因は、水温だったり、pHだったり、溶存物質の蓄積だったり考えられることは沢山あります。
飼育水をマメに交換することで改善はできますが、唐突な死の明確な原因が今も分からない状態です。
水に関わることだというのは分かるのですが、手元に調べる術がないのでそれ以上は控えます。
このように書くと難しく感じますが、しっかりと予定を立てて管理していれば問題ありません。私の場合、仕事が忙しくなって補水のみしていたら元気な個体を落としてしまったことが過去にあったので、心当たりがある方はお気をつけください。
水の入れ替え(水替え)と水の補給は(補水)与える影響が違います。
もし、最近亡くなった個体がいて、これに心当たりがありましたら、改善した方がいいですね。
一応、私が気づいたサインとして、
そんなことが起こる少し前から食欲が落ちていたことがあったり、(いつもは出てくるのに)姿を見せなくなったりすることがありました。
水替え頻度を少なくすると食べなくなることが30cm水槽で何度も確認されているので、水替えが効果的だと私は思います。
よくよく見てみると、オトシンクルスたちは何かしらの警告を発しているのかもしれません。
最後に
このように書いていくと、オトシンクルスの飼育は初心者には難しいと思われてしまうかもしれませんが、どのお魚も適切な環境でなければ簡単にその命を奪えてしまいます。
そのため、オトシンクルスに限った話ではありません。
日々、しっかりと観察し、オトシンクルスの状態をチェックするのが大切になりますね。
もちろん私も、オトシンクルスを飼育していると、「あれ?なんで亡くなったの?」と思うことが何度かありました。
経験上、私の管理ミスが原因のほとんどであるように感じます。
亡くなってから原因を探すのではなく、日々の状態から予防していくことが飼育の正しい在り方なのでしょう。
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今回はここまで
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