こんにちは
最近は微生物を育んでいるあんきもです
内容に入る前に、アンケートにお答え頂いた皆様
貴重なご意見ありがとうございました!
この記事を書くにあたりアンケートを取りました。
オトシンクルスについての考察や企画段階のお話の需要をTwitterで伺ったところ、思ったよりも多く反応を頂いたので、書くことに決めました。
今回の内容は抱卵についての私の考えや現在考えている企画などについてのお話になります。
内容の正確性については…
未検証や構想段階であるため、話半分以下で見てもらう形になります。
そのため、この内容に関して鵜呑みにして考えるのはオススメできません。
一方で、面白がってもらえたらと思います。
これが良ければ、また別テーマでアンケートをとろうと思います( • ̀ω•́ )✧
それではいってみましょう(๑و•̀ω•́)و
抱卵について分かっていること
せっかく見に来て頂いたので、信憑性がまったくない机上の空論ばかり読まれるのは申し訳ないので、知らなかった方へ得るものがあると良いと思いこちらを先にあげておきます。
抱卵の段階について
抱卵にはいくつかの段階があると観察から分かりました。
大まかに3つの段階が成熟したメス個体の体に見られるのでそのお話になります。
また、これらに分けて考えると後の説明が楽なのもあるため、以下の段階①~③はこの記事では使いまわしさせて頂きます。
①栄養補給段階
卵巣に卵を持つ前の状態です。この時点でメスである特徴が表れていることが多く、体つきもがっしりしてきている状態でもあります。行動の傾向として、人工飼料をよく食べている個体が多いです。
この時点で腹部がパンパンな個体がいる場合、考えられる状態が主に2つあります。
1つは、既に抱卵経験後で卵巣が空になっているか。
2つめは、水質が悪く細菌感染症を引き起こしているか。この判断は体内の出血の有無や泳ぎ方の違和感で判断できます。
では、それ以外は?というと、正直なところ分かりません。
具体的には、そのようになる経緯を見てみない限りは何とも言えません。また、私自身も上記2つ以外の状態もあるだろうと考えています。この点については深く説明すると今回の内容からそれてしまうので割愛致します。
個体ではこのような個体です。写真が撮りやすく助かります。
②抱卵初期段階
卵巣に卵が確認されるようになります。こちらも段階①に近い行動をとり、人工飼料をよく食べます。成熟速度は与えているエサ量や飼育環境の状態(食欲の有無等)によって変わりそうだと考えます。
何度もこの状態の個体を見ていますが、環境によっては抱卵数が頭打ちになったり、無くなったりすることがあります。
YouTubeで話をした、隔離後に卵が無くなった個体のほとんどがこれでした。これについての考察も後ほど書きます。
この段階に該当する個体が多いので、極端な抱卵個体以外は基本的にこちらに入れています。
その方が分かりやすく、認識を共有しやすいためです。また、これをさらに詳細に分けるメリットが思い浮かばないのもあります。
③成熟した抱卵段階
個体の元々の大きさによって、この状態の見た目に多少差は出ますが、明確に抱卵していることが分かり、腹部が肥大化しているような状態です。
腹水病を疑われる個体はこの段階の個体だと思います。
違いとして段階①でも述べたように、体内に出血などが見られないことや泳ぎや貼りつきが正常であることなど、体や行動を見て判断すると良いです。
水質の悪化に弱いことが考えられ、今よりも技術が未熟だった私は何度か隔離や管理に失敗して失っています。基本的には新しい環境に移されて直後の個体がここまで成熟することはないと考えます。安定した環境で少しづつ大きくなっていきます
警戒心が強くなっていることが多く、なかなか人前に姿を見せないことがあります。私の経験やSNSを見る限りでは「普段滅多に顔を見せないが、気づいたらパンパンになっていた」などの表現が多いです。エサを全く食べなくなるとは思いませんが、人の気配を感じるとすぐに逃げていくため、食べている姿を見ることが少ないです。
傾向として、流木の裏やヒーターの下、水槽の端や暗がりにいることがほとんどです。驚いたときに何かにぶつかったり、ハマったりするため、事故死のリスクが高いですね。水質の急変(主に悪化)に弱い印象がありますが、これは好む場所が水質悪化の影響を受けやすい淀んだ水塊ができやすい場所だからと考えています。
抱卵の兆候
これはすべての個体に言えるかは分かりませんが、主に2つの兆候があるとみています。
これらに気づかずに抱卵していた場合もあるので、見逃しても問題ありません。
エサをよく食べる
上記でも段階①と②で述べたように、人工飼料に集まってくる個体が多いです。しかし、これはオス個体や若魚でも見られることが多いので絶対ではありませんが、エサが多く手に入りやすい場所(餌場など)で待ち構えていたりすることがあります。
卵巣の空間ができている
メス個体でかなり明確に分かるのが、卵巣となる部分に空間が見られるようになることでしょう。
その部分に注目して日々観察していた個体の多くが、1、2ヵ月以内で抱卵していたので、上記の兆候と合わせると結構有力であると考えます。メス個体の特徴と言われればそれまでになりますが、「判断がつく程度に成熟した個体の見分け方」と言い換えても良いかもしれません。
肛門と腹部の白い部分の間に透明(グレーのように見える)な空間があり、そこが卵巣となる場所であると観察からみています。
抱卵のためにできること
他の記事でもあげましたが、やはり長期の安定飼育を目指すことが大切であると考えます。
現状、30cmスリム水槽(水量15L前後)より少ない水量での抱卵は確認できていません。小型水槽では水温などの環境が安定しないため、なかなか抱卵しないのではと考えていましたが、最近になって別の考えも出てきました(そちらは後ほど)。
何度か他のサイトやSNSで見た抱卵条件に、「オス個体がいること」とありましたが、私はこれに少々疑問があります。
先に述べておきますが、メス単体での飼育水槽で抱卵個体は見つかっていません。期間は成熟個体3匹で3ヵ月×2回の飼育で見た限りですし、私以外でこのようなことを行っているのを見たことがないので、情報量としてはかなり少ないですね。現に上手くいっていないのでその内容を否定する意図はありません。一方で、我が家ではかなりの個体数が抱卵してきました。オスがいないと抱卵しないのに、オスがいるのに産卵をしていないことになります。つまり、その考えでいくと我が家の水槽ではオスとメスが揃っていることになります。交尾の条件があるのでしょうが、それにしてもなかなか繫殖行動に移りませんね。交尾を行う最低条件は満たされているのにここまで起きないものなのかと思ってしまいます。
このようなことを書きましたが、産卵を狙っている場合は「同種のオス個体がいること」は必須条件になります。どのみちオス個体は必要になりますね💦
一応、今回のテーマが”抱卵”についての考察なので、その部分に焦点を置いているため、このような余計な考えも書いています。
抱卵させることを目標としているため、人工飼料の餌付けとオトシンクルスへの給餌はあった方が良いです。意図して行わずに抱卵することはあるでしょうが、今回は抱卵を目的とした考察のなので、推奨する環境を書いていきます。生餌を与えるかについてですが、個人的にはオススメしません。生餌については「オトシンクルスの食性」をテーマにした部分でいろいろと企画していますが、コストパフォーマンスにおいて人工飼料に勝る点がないので(23.3/2現在)、推奨という点では人工飼料になります。
しかし、他ではイトミミズもよく食べるという話もあります。正直な話、オトシンクルスは口に入りさえすれば食べます。それを考えると、ブラインシュリンプやミジンコは散らばるので推奨しかねますが、イトミミズはカップで与えるため効率が良いですね。アカムシは冷凍も生も大きいため食べにくく、余りが出るでしょう。オトシンクルス単体飼育では、餌は余ると思って与えるべきです。そのときに水質に影響するという点をどのように対応するかという点と、オトシンクルスに十分量の給餌をするという点を両立していく必要があります。そこを考えると生餌はオススメできないと結論しました。
餌の与え方ですが、通常通りで良いと思っています。私はよく飽和給餌を行っていますが、これを推奨するつもりは今のところありません。理由は水質がすぐに悪くなるからです。日々、こまめに管理するのであれば気にならない点ではありますが、他にもオトシンクルスが食べないコケが生えやすいという問題があります。鑑賞を重視してはいません。我が家ではオトシンクルスを多く飼育しているため、全体に餌が供給できるために行っているにすぎません。
一方で、飽和給餌をしなくても濾過を強化することはかなり重要です。産卵という点では水流がある方が良いと言われていることもあり、私はエアレーションを必須級にオススメしています。エアレーションの有無はかなりオトシンクルスの生存率に関わっていると私は考えるので、その後の成熟と産卵を考えるとあるに越したことはないと考えます。
意図的に抱卵させるにはどうしたらよいか
まだ考えの段階や企画の段階のお話になります。上記の内容以上に信憑性がありません。私自身も「これはどうなのかな?」と思うようなことも載せています。「考えが当たっていたら面白いよね!」みたいな事を思っているので…
それでもよろしければお付き合いくださいm(__)m
ここで「抱卵した」と結論付ける基準は段階②の特徴がみられることです。
・照明の光量との関係性(考えの段階)
これは無給餌飼育や簡易水槽の副産物なのですが、簡易水槽の個体たちに抱卵の傾向がありませんでした。十分な栄養分を与えているかという部分での問題も無視できませんが、今回の条件下ではなくとも似たようなことが過去に2回見られたので、考察の1つとしてあげています。つまり、「光量の強さと抱卵開始には関係性があるのではないか」という考えです。
この過去の事例では、ライトを使わず日中も暗い部屋で飼育した個体たちは成熟したメスであっても抱卵しませんでした。その時は、2ヵ月程度の期間を30cm水槽で10匹飼育でした。もう1つは、3ヵ月以上ライトを点灯しない水槽で管理していた時も抱卵は見られていませんでした(数は記録なし。途中で亡くなった個体あり)。現在のように意図して行っていたわけではないにせよ「そのようなことがあった」といものを手掛かりに考案したものになります。
他の記事では、確認されているものでも抱卵まで最速で半年くらいと書きましたが、これは購入したオトシンクルスの成熟状態や栄養状態に左右されていたため、既存の未抱卵の個体での検証を行えばこの期間を短縮できると考えます。例えば、3ヵ月間を検証期間とすればある程度の成果が得られるのではないでしょうかね。
検証方法としては、「コケがよく生える程度にライトを照射し続けた水槽」「ライトを点灯しない水槽」「遮光した水槽」の3つの条件で行い、それぞれの抱卵個体の有無を見ていくものになります。しかし、3つ目の「遮光した水槽」は生体の健康状態に影響を与えそうなので、考えものではあります。
購入から2ヵ月間ライトを点灯していない水槽で十分エサを与えたメス個体最低9匹を用意し(以下の検証でもこの数を揃える予定)、それぞれの条件に均等に分けて管理します。他の条件により抱卵しないという可能性もできるだけ排除したいので、「同種のオス個体を入れる」「水温やエサ量の条件を揃える」これらも行いたいですね。
これを行う上での弊害が上記した健康上の影響以外にもあります。例えば、購入から数ヵ月以内の雌雄個体の選別や個体差による結果への影響があげられる。個体差については段階①の個体を選別するのが現状現実的な方法と言えるでしょう。繁殖が可能であれば、もっと正確な成熟状態を知ることができそうですが、ないものねだりですね💦
この内容は他の検証と並行して行えるため、数年以内に取り組めたらと考えています(*´ω`*)
しかし、その前に「遮光した環境での体調変化」や「成熟までの期間や過程」については事前に調べる必要がありますね(「成熟までの期間や過程」については、以下の企画等行う上では情報として必要となるでしょう)
・オス個体の必要性(企画段階)
これは上記の「抱卵のためにできること」で話したした内容(オトシンクルスのオス個体が抱卵に関わるのかについて)の確認のため行っていきたいと考えております( • ̀ω•́ )✧
これはシンプルにメスだけの飼育水槽を作り、抱卵に至るかを確認することで評価できるとは思います。しかし、具体的な抱卵までの期間が分からないため、これだけで結果が判断できるか分かりません。そのため、比較対象として「メスのみ水槽」「オスとメスの水槽」「オスとメスの水槽(仕切りで区切る)」条件で実験水槽とし、抱卵へのオス個体の影響を調べてみようかと思います。「オスとメスの水槽」では接触による産卵誘発効果があるのかを調べ、「オスとメスの水槽(仕切りで区切る)」ではオス個体から分泌されるフェロモンが影響しているかを調べます(仕切りは通水性の高いものを使用)。もちろん、「メスのみ水槽」で抱卵することがあれば、抱卵にオスは必須条件ではないことが分かります。
これを行う上での注意点は、フェロモンのコンタミネーションを防ぐため、「メスのみ水槽」へ用いる器具は分ける必要があることですね。他には現状ないとは思っていますが、「メスがオスを視認して抱卵する」という考えが排除できないため、「メスのみ水槽」は他の水槽のオトシンクルスが見えない状態にする処置が必要になります。
この話のメリットですが、抱卵に対するオス個体の必要性がなければ、「抱卵開始を確認してからオス個体を探す」などのゆとりが生まれます。オトシンクルスの抱卵期間は長いため、急ぐ必要性はないでしょうが、この情報があるのとないのとでは対応も変わるでしょう。一方で、オス個体が影響を与えるのであれば、同種間でのやり取りであることが考えられるため、抱卵=交尾に繋がる可能性が見えてきます。個人的にはオス個体は不要なのではないかと考えていますが、どちらに転がってもメリットのある話になります。
・給餌量との関係性(考えの段階)
栄養が多く取れれば抱卵しやすいと考えることはできますが、今まで多くの抱卵個体を見てきた限り、その状態は様々でした。「かなりふくよかな状態から抱卵する個体」や「やや痩せ気味な状態から抱卵する個体」など、いまだにこの状態の違いが分かりません。
現状、私の記事で書いていることとしては、抱卵のために十分栄養を与えるというものがありますが、これを間違っているとは思いません。しかし、最短で抱卵させるなどの効率を考えた時に、栄養状態が抱卵(または成熟)することと関係性が重要になってきます。また、栄養状態と抱卵に関する情報は見たことがありません。この考えは「栄養状態よりも他の要因がトリガーとなり、栄養状態は抱卵数などに影響する程度で、抱卵開始のきっかけとは別なのではないか」という考えです。
これを検証するためには、他のきっかけとなるような条件を揃えて比較していかないと結論が出ないため、現状では考えのみに留めているものになります。もっと基礎的な部分を固めていきたいですね!
・抱卵と水質の関係性(企画段階)
「抱卵と水質には関係性があるのではないか」と考えております。
抱卵個体が出るたびにTetra6in1で水質を確認していますが、すべてに共通する傾向が硝酸値が高く、pH6.5未満であることくらいでした。アンモニア(試験紙の範囲)を測っていない記録が多いですが、亜硝酸がほとんど検出されることがなかったことと、最近アンモニアを計測したものの記録を基準に考えると同様にアンモニアもなかったのではないかと考えられます。つまり、硝化がしっかりと起こっている水槽環境が良いのではないかと考えています。一方で、アンモニアは検出されなくとも亜硝酸が検出された水槽でも抱卵した個体がいたこともありました。その個体は、段階②の後半から段階③のものばかりであったので、生物ろ過が追い付かなくなる前に抱卵を開始してしていたと考えられます。
ちなみにこの例は、昨年5月のこの記事の個体たちです。
私が引っ越して1ヵ月ほど実家に残した個体たちでした。元々抱卵している個体は沢山おり、新しく抱卵をし始めた個体はいないようでした。
水質との関係性について、まずは安易ではありますがpHを指標に考えてみようかと思います。
pH7.0~8.0未満の範囲での抱卵は確認できていませんし、そもそもそのような水質での飼育を行っていません。pH7.0以上と言っても、溶存している物質によっては参考にならない可能性はあります。正直この値だけ見て判断するのは意味がないのですが、基礎的な考えの方向性として「大まかにどのような水質を目指すのか」「中性~弱アルカリ性での抱卵は可能なのか」などの今後の考察の足しにするための意図で試みたいですね。
例えば、pH変化を与えるものとして、牡蠣殻(pH上昇)とマジックリーフ(pH下降)を使って簡単に行うのも良いかと思っています。正直、マジックリーフはなくても我が家の飼育水ではpH6.0あたりは余裕でできますが、ブラックウォーターの影響(フミン酸などの影響)を見るというのも面白いと思いまして。それも加えて抱卵までの過程を見ていく実験水槽の1つにしようかと構想しています。これは余談になるのですが、マジックリーフは食べるものと食べないものがあるのではないかと観察していて思いました。これは、食性についての考察を書くことがあればその時に書きたいと思います。
他には毎日全量(最低8割くらい)に近い水を交換する方法も試してみたいですね。これは、普段水を作ることを意識して水替えをしているのに対して、あえて水を作らないという環境を作ってみようというものです。これは抱卵に関わらずやってみようかなと思うことがありますが、もちろん注意点も無視できません。それは、日々の水道水の状況に左右されるということ。そのため、上手くいっても参考にならないことが考えられますね。まあ、他人の参考にならなくても後続の考えのきっかけになれば繋ぎ方も生まれますからね。簡単な方法ではありますし、安全が確保できそうならやってみようかなと思います。
また余談になってしまいますが、なんでこんなことをいろいろと考えているかというと…
最近になって「オトシンクルスは水質変化に弱い」というものに疑問を覚えたからです。水替えを頻繁に行う簡易水槽の様子や水替え時に新しい水に飛び込んでも無事なオトシンクルスたちを見ているとどうも弱いなんて思えません。他には、オトシンクルスの水合わせをせずに生存させた話を聞くことも実は少なくなかったりします。いえ、水合わせしないのは褒められた話ではないのですが、それはそれとして実際あった事例の1つとして考えています。
あとは考察でも何でもないことを言うと、「オトシンクルスは水質変化に弱い」なんてなんか抽象的で嫌ですよね。実際に私も使っているワードなので、より具体的にするか、使わなくなるか目指したいところです。オトシンクルスについて、いろいろと試せば試すほど一般的なオトシンクルスについての知識が意味をなさなくなるので、”一般的に”言われているものについては今一度見直しが必要なのかもしれません。とくに餌関係はビックリするほど多いですね。
・抱卵と産卵条件の共通性(企画・検証段階)
抱卵と水質の内容と考えの根底はほとんど変わりませんが、水質との関係性のお話が長くなってしまうので分けました。まだ産卵には至っていない私ですが、そんな私だからこそ、産卵を誘発させる方法について日々考えております。
詳細については「産卵の考察」記事を書くことがあればそちらに乗せたいと思っているので、大まかな考えのみのせています。
私は「抱卵までの条件と交尾・産卵の条件が違うのだろう」と前々から可能性の1つとして考えています。
抱卵と産卵では話がことなるため、当たり前のように思われるかもしれません。しかし、現状行っていることのほとんどが「現状維持」での飼育方法になります。これはSNSや雑誌にあげられている成功例からそのようにしていますが、詳細がないものも多く、管理の過程について書いていないですね(もちろん私が見落としていることがあります)。私は、結果と写真や動画などの水槽環境から推測して、自らの飼育案に落とし込んでいるようなやり方をよくしています。
余談にになりますが「オトシンクルス 抱卵(または産卵)」で検索をかけると少なくない数がヒットします。その中からどのような情報を考えの足しにしているかというと「抱卵についての詳細が書かれている」「実際に交尾や産卵、卵、稚魚などが見られる」内容であるものです。
これはブログを書く前から疑問に思っているのですが、なぜ上位表示サイトではあんなにも「オトシンクルスの明確な抱卵について書かれていないのか」についてです。正直、私が間違っているのではと心配になることはあります。しかしながら、あの状態の個体は抱卵状態であると考えて間違いないはずなんですよね。
確実にオス個体には見られない特徴なので、これが「抱卵状態である」と結論付けています。そのため、この抱卵状態についての言及がない情報は「オトシンクルス・ネグロなどの別種の成功例を元にしたもの」か、「各サイトから何も考えず抽出した情報」かのどちらであると考えています。並オトシンの繁殖を狙うならどちらにせよ直接の参考にはなりませんね。後者に関しては検索の邪魔になるため上位表示されているサイトは迷惑でしかありません(愚痴)。そのくせ並オトシンの写真を載せたりと本当にたちが悪い(愚痴2)。オトシンクルスに関わらず真面目に繁殖を狙うことを書いてある内容は、短くなるわけがありませんし、詳細の写真や動画がないわけがありません。そんなものは、書いていないのと同義であると見ているため、参考にもならないと判断しています。
話を戻して、そのように数が少ない情報から考えるにしても並オトシンについては本当に有力な情報は一握り。そこで考えているのは、ネグロなどの別種での方法の落とし込みです。ネグロで調べると並オトシンに比べて圧倒的に数が多く、そのどれもが水質について取り上げています。そして、意図的に誘発するならば「変化を与える」という内容も共通していますね。産卵についての考察はこれらを元にして考えているものが多いです。この変化について、上記した「産卵と水質」の考えや今までの飼育を元に、どのような変化であれば適切なのかを考えながら実行しています。
・抱卵と水温(考え段階)
これも水質の内容にいずれ近くなると思うのですが、「温度が抱卵のトリガーになる可能性」ですね。理由は段階①から段階②へ移行する個体の多くが春~夏にかけてが多かったように思います。これは数を記録していませんが、抱卵しているのに気づいた個体が4~6月にかけて多かったからです。一方で、それ以外のシーズンでも確認はできているので絶対ではないのも分かっています。そこで考えたのは「温度変化の期間が要因になっているのではいか」というものです。
温度変化の期間は、「1日の温度変化」と「数日~数週間での温度変化」で考えています。
1日の温度変化は季節の境目に大きくなります。水槽内ではヒーターを適切に付けていても、設定した温度より(短時間ではありますが)1℃前後下がることもあります。逆に温度が高いときは、ヒーターでは下げることができない為、1日だけでも温度の幅は3℃以上変わることがあります。それが良いかといわれると、良くないのですが、気をつけていてもこのような温度の変化がありえてしまいます。
勘違いしてほしくないのですが、ヒーターが無力というのではなく、1日の温度変化はそれほどまでに激しいことがあるので、それを抑えるためにヒーターがここまで活躍していますよと、考えて頂ければと思います。
話を戻して、このような1日の温度変化を感じて季節の変わり目をとらえるのではないかと考えます。これは、1日に限らず数日の場合でも同様ですね。願望として、1日変化がトリガーになればいいなと思います(楽なので)
検証方法は、発泡スチロールで簡易水槽を囲み、外部温度の影響をできるだけ減らします。行う時期は気温が20℃未満が理想的ですね。「1日の温度変化」の場合は、朝・昼・晩とヒーターの温度を調節して変化させます。「数日~数週間での温度変化」の場合は、温度変化を数日にわたって緩やかに行うか、2日間だけ温度を高くするなどの変化を行うかです。
どちらも、十分な栄養状態の段階①個体で行います。温度変化を意識するため、温度変化前後はどちらも温度を一定にして1週間ほど様子をみます。季節変化がトリガーであると仮定すると、温度以外にも日照が要因となるかもしれませんので、「照明の光量との関係性」と同時に行うのもありかと思います。最終的にどちらかの要因を排除しながら対照実験をいえば、どちらかが不要、または、どちらも必要かわかるかと思います。関係ない場合もあり得ますので、それはそれとして重要な情報になります。
最後に
抱卵についてあれこれ考えていることはこんなところですかね。
ここまで読んで頂いたら分かると思いますが、結構大雑把に考えています。詳しくやるには貧乏人の一人暮らしなので限界があります。とにかく電気代が高いし、スペースもない、ブログでは稼いだ分は実験に使いたいですが、常に大赤字ですので…(切実)。それでも少しずつ進めていきますので、ブログが存続している間は情報をあげていきます(*´ω`*)
今回のように色々と試している期間は新しいことが書けませんので、アンケートの反応を見れて良かったと思います。信憑性が少ないものをあげるのは少々抵抗がありますが、需要があれば今後もあげていきたいと思います。
本当はDO値だなんだを計ったりしたいですが、正確なものは高いうえに、見た側が実践できないのであればやる気になりませんね。いえ、気になるのでやりたいですが…。難しいことをツラツラ並べていくようなブログにもしたくないので、多くのオトシンクルス飼育者とある程度同じ視点で考えられる文章にしていきたいと思っているのです。しかし、そのうえでも数値はかなり大切であると理解しているため、盗用されても痛くないものだけは載せていこうと思います。
こんな構想や考えばかり書いている記事になりましたが、端的にちょろちょろと書いているようなサイトの記事よりも内容はしっかりとしているはずです。一方で、今後色々と試した後でここに書かれている内容が違うことが分かる場合も出てくるでしょう。既にこの段階でおかしなことを書いていることもあるでしょう。誤りがあることが分かった時はその部分を否定・修正して記事として取り上げる予定です。
それであっても、この記事が良く書けているなと思う部分がありましたら、是非ともSNSなどで勧めて頂きたいです。他には、これを見て検証や考えの足しにされる方がいらっしゃいましたら、こちらを否定する結果になったとしましても、取り上げて頂いて構いません。それほどまでに、並オトシンに関する情報は「しっかりと観察したことがない者が書いているのではないか」と疑わしいほどの情報が多いのですよ。私のこの記事が良くも悪くもきっかけとなって、有用な情報が増えることを願います。
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よろしくお願いします!
今回はここまで
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