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意外とどこも説明していない生物ろ過についてのお話

アクアリウム
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こんにちは

あんきもです(⁠*⁠´⁠ω⁠`⁠*⁠)

 

今回は、意外とアクアリウムで取り上げられない生物ろ過についてのお話です

なぜあまり話に出ないかも私個人の意見を踏まえて最後に紹介しますね

 

それではいってみましょう

 

 




生物ろ過の最初ってどんな感じ?

アクアリウムで、生物ろ過と聞くと
まず思うのは「硝化」についての話ですね

 

しかし、硝化が本格的に始まるまでにはかなり時間を要します

 

硝化については過去にまとめていますので、気になる方はこちらをどうぞ

 

 

一方で、
バクテリアやその他微生物による有機物の分解はかなり早期から行われます

 

つまり、水槽の立ち上げ初期では有機物分解による生物ろ過が主体と言えるでしょう

貧毛類も大活躍だよ!

 

ここまでは意外と多くの人がなんとなく分かっている範囲だと思うのですが…

有機物分解についてはフワッとしか知らない人も少なくないのでは?

と、考えていますが、いかがでしょうか?

 

 

今回の主題はこの有機物分解に関わる微生物たちをテーマに組み立てていきましょう!

 

 

有機物分解に関わるバクテリアたち

こんなことを思った人はいないでしょうか?

 

なんで有機物を分解する細菌はとくに名前の紹介がないのだろう?

こんなことですね。

 

何が言いたいかというと

硝化に関わる細菌は「硝化細菌」と言われていますし、
その中でもニトロソモナスニトロバクタ―は有名ですよね。

 

では、有機物を分解する代表的な細菌はいるのでしょうか?

 

 

 

あまり聞きませんね…

実は、聞かない理由は非常に簡単なのです
代表的な細菌がいない理由は…

 

 

 

 

 

 

 

 

種類が多すぎるからなんですよね

 

 

例えば、
大腸菌も有機物をエネルギーにする細菌です。
乳酸菌もそうですね。

 

つまり、有機物を分解し、自らのエネルギーとしている細菌(バクテリア)はかなりの種類が存在するからです。

 

生物の授業で従属栄養生物というものを学んだと思いますが、多くのバクテリアがこれに当たりますね。
水槽内で発生した有機物から始まる食物連鎖(腐食連鎖)の分解者になります。

 

ここで注目したいのが、
有機物を利用し、多糖質などの粘液を分泌する細菌たちです。

 

水処理では有名なズーグレア、
種類によっては悪い意味で有名なバチルスやフラボバクテリウムなど…

粘液を分泌する細菌は意外といるんですよね!
※バチルス属は濾過バクテリアとしても有名です

 

 

これらの細菌は粘液を分泌することによって、
あの有名なバイオフィルムを形成していきます!

 

 

このバイオフィルムは粘着性があるので、
細菌や水中のゴミなどを絡めとっていきます。

※これが初期の生物ろ過に重要な働きをしますが、後で説明しますね。

 

 

 

それでは話を戻して…

有機物を分解する細菌の中でも
粘液を分泌する細菌に注目したいわけなのですが、
それ以外の細菌もいるというこということです

 

何度も例に出しますが、大腸菌もそのような細菌です

水中を漂う細菌たちは、
水中に溶出した有機物を栄養源として増えていきます

 

主にアクアリウムでは
この水中に漂う細菌たちが問題になることが多いですね
病気とか、白濁りとか…

 

 

それでは、どうすればいいのか?

この後はバイオフィルムについてのお話をしていきます

 

 

 

 

バイオフィルムって何?

少し上記しましたが

バイオフィルムとは
細菌が出した粘着性のある物質に、

細菌やゴミなどの粒子が絡めとられたものです。

 

主成分は、
多糖類などの粘液と付着した生物由来のものです

それが壁面などでは、層になってぬるぬるするような感触になりますね。

 

 

一方、細かい粒子などを絡めとって塊になるものもあります

それが、
濾過槽などに溜まる汚れです

 

泥みたいになっていますが、
あれも細菌が形成したバイオフィルムの姿になります。

 

水処理ではその粒子のことを“フロック”といったりしますね

細かなゴミのような粒がフロック

 

これらの細菌による形成物には、
それを餌や住処とする微生物たちが集まり、
一つの生態系を築いていきます。

 

 

こちらの記事で、微生物は「沈殿物中から採取する」という話を書いているのもそのためです。

 

 

 

バイオフィルムは濾過として機能する?

あまりこの話はされませんが、
バイオフィルムは物理濾過・化学濾過(仮)として作用します。

 

※ここからは個人の意見です

 

元々は細菌の出した粘着性のある物質なので、
細かい粒子や微生物はバイオフィルムに絡めとられていきます。

白濁りが時間経過とともに次第になくなっていくのもこれが要因ですね

 

濾過を回し続けると、
濾過槽にバイオフィルムを多く形成し、
水との接触機会を増やすことでこのような効果も期待できますね。

 

 

化学濾過としては、
フロックが沢山生じて汚泥となると、
水中に溶けている一部の成分がフロックに吸着されます。

 

例えば、
カチオン(陽イオン)であるカルシウムなどは、
フロック(マイナスに帯電)とくっつきやすいですね。

 

意外にも魚病薬もフロックに定着してしまうので、
地味に濃度を下げる原因だったりしますね
豆知識です!

 

他にも、
リン酸は細菌に利用されやすい物質なので、
結果的に汚泥に含まれていることが多いです。

 

 

化学濾過(仮)としたのは、
あまりにも実感がわきにくいことと、
生物的な濾過の面もあるので仮称としておきました。

 

とくに目立って書いている話は見ないので、
私が勝手に話している予想の話になります。

 

概ね間違ってはいないと考えますが…
有識者の皆さん…どうですかね?

 

 

大元の知識の出所は水処理の話になります。
ここで語ると長くなるので割愛しますね。

※下のリンクは良さそうな商品だったので載せました

 

水処理の話も色々あるので、
調べるなら微生物関係のものを推奨します。

 

 

 

硝化と関係はあるの?

実は有機物を分解する細菌たちやバイオフィルムは硝化にも関係があります。

 

まず、硝化の出発点となるアンモニアは、
タンパク質・アミノ酸の分解物や生体の排泄物が主な発生原因です。

 

そのため、
残飯やフンなどを分解する微生物のはたらきは、
後の硝化に繋がる行程なので意外と重要ですね

 

 

硝化細菌は
壁面に自力でとりつくことができないようで…

なかなか濾過槽などに定着しにくい細菌なのですが、
バイオフィルムが濾過槽内にあると、そこに絡めとられて定着します。

 

同様に有機物の分解に関わる細菌も
このバイオフィルムに絡めとられていくので、
立ち上げてからは住処となるバイオフィルムの形成が早期の課題となります。

厳かな言い方をしていますが、
バイオフィルムを形成する細菌はどこにでもいるので
適切な環境を作って待ちましょう!

 

 

 

余談ですが…

上記の通り、良質な汚泥の中では有機物分解に関わる細菌や硝化細菌が住み着いているので、私は新しい水槽にはこれを移植していたりしますね

有機物の分解する微生物やバイオフィルムを形成する細菌、硝化細菌は、それぞれのはたらきをするために酸素をかなり必要とします。

生物処理を効率的にするためには十分な酸素供給を意識してあげることが重要でしょう!

 

 

 

 

 

なんで話題にならないの?

それでは最後に、
何故このような話が話題にならないかについて触れていきます

 

理由は非常に簡単です

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こんなこと知らなくても
できてしまうから!

これに尽きますね

 

おそらく、
それなりに経験のあるアクアリストでも
この話を読んだら…

あんきも(右)

ほぇ~!

と、ちょっとは驚いてくれると思っています
(そうだったら嬉しいですね)

 

なんとなく思っていたであろう話を
今回文章化してみましたが
満足いただけましたかね??

 

例えば、
バイオフィルムについては、
お魚が酸欠にならない状態を維持して
濾過を十分回していれば…
気づいたら出来上がっていると思います

 

濾過槽を毎日空けて触って
「バイオフィルムができていない!」
なんてことを確かめる人はいないでしょう

 

 

 

よく見る立ち上げ手順を考えても

①種水を準備する

②濾過を回す

③しばらく待つ

こんな感じの行程はありませんかね?

 

この行程は最低限であり、
十分だともいえるでしょう

 

 

種水が無くても、水槽に入れた生体と一緒に入ってきたバクテリアが増えていくでしょう

その分時間がかかってしまうわけですが、
有機物を分解する細菌なんて沢山いますからね。

いつかは増えますよ

 

しかし、そんなに待てない人や質にこだわる人は

良質な種水が無ければ、
バクテリア剤を買えばいいじゃない!

と、マリーさんもきっと言っていたので、
このような種水が準備できない人は
「有機物を分解するバクテリア剤」を買いましょう!

 

 

 

 

たまに、そんなバクテリアたちでも

全然濾過が上手くいかない!

という人もいますので2つ助言しておくと…

1つ、曝気は沢山すること

2つ、温度は高く(25℃以上)保つこと

正直、これだけでガンガン増えます。

もっと立ち上げを効率よくやりたかったら、
ソイルを底床に使うといいでしょう。

 

 

一方で、もっと根本的な問題として…

生じる有機物に対して濾過が貧弱であれば話は
変わってきます

水槽サイズも含めてゆとりを持った環境を心がけましょう!

 

 

 

まだ、「へぇー!」と、
驚かないアクアリストにはちょっとした小話をすると…

 

濾過槽などに発生する汚泥は、
曝気だけして餌をあたえないでおくと、次第に解体していきます!

 

これは、バイオフィルムを形成する粘液の成分が細菌たちの餌になるからなんですよね!

 

最後にそんな小話でした!

驚いてくれましたか?

 

 

 

最後に

いかがでしたか?

 

知らなくても十分アクアリウムができる知識を長々と語ってみました!

 

上記にいくつか商品リンクをあげていますが、
とくにGEX商品なんかは会社のサイトで商品開発の話やバクテリア関係の話が上がっていたりするので…
私はその点を含めて安心して使っていますね

 

 

 

他にもSERA商品も好きな人はいるでしょう。
ここも商品の紹介や生体・水質などの読みごたえがあるブログ記事があがっていますね!

 

昨年はあることが原因でシポラックスの解説情報が増えましたが…
あれの情報源にはびっくりしましたね

 

私のも含め、YouTubeやネット情報は盲目的になりすぎないことが必要です
知識を蓄えて、ネット情報を参考までに取り入れてみることが重要ですね

 

 

最後の方にメーカー紹介になってしまいましたが…

最近は

バクテリア剤販売はあこぎな商売
使っている奴は情弱!(誇張表現)

このようにSNSで情報発信する人もいます

本来使った方がいいであろう初心者も
ネット情報で疑い深くなってしまう状況が気になっている今日この頃です

指摘するように商品によりけりではありますが、
主語が「バクテリア剤」となっていることが多い気がします
全ての商品が悪いように言いすぎている感は否めませんね

 

 

 

もちろん、
上記したようにバクテリア剤が無くても管理はできますが…

この記事を読んで”選択肢として悪くはない”と思った人もいませんかね?

 

そのように思って頂いただけでも十分なので
相手の水槽状況を知らずに頭ごなしに
「バクテリア剤は必要ない!」
とならないと良いですね

意外と長年アクアリウムをしている人も、
経験則やネット情報からバクテリア剤を使用している人もいるので
無意味とは私も思っていませんね

 

バクテリアや微生物関係は、
失敗も成功も個人の実感による部分もあるので…

水槽に投資するような感覚がいいのかもね!
とか思ってしまう、あんきもさんでした

 

今回はここまで

 

 

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