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【写真・動画付き】これを読めば大体いける!水槽内に発生した微生物の観察に知っておきたい話について

アクアリウム
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こんにちは

あんきもです(*´ω`*)

 

今回は、淡水水槽内の微生物についてのお話になります

微生物の勉強に関してはほぼ独学なので、致命的な話でなければおおめに見て頂きたいです。

 

動画のリンクも載せておくので、動いている微生物が見たい方はそちらもどうぞ!
※YouTubeリンクを入れているのは、この記事が重くなってしまうのを防ぐためですので、ご理解ください

 

顕微鏡本体や周辺器具に興味がない人は、
3.簡単に微生物の種類を解説!」から見ることを勧めます

文章量は1万文字をゆうに超えているので、お好きなところから飛んでくださいな

 

それではいってみましょう!

 




顕微鏡とその他器具について

昔はなかなか手が出なかった顕微鏡ですが、
今は安ければネットで3千円くらいで入手できることもあり、
1万円と少しあれば目が疲れにくい双眼タイプの顕微鏡も選べます。

いい時代になりました…!

私が使っているものは既に売られていないようなので、似た商品を載せておきます。

 

リンクからも分かるように、私が使っている物は単眼の顕微鏡です。
双眼と単眼では、単眼の方が安いですが目が疲れやすいです。

 

個人的には、動画や写真などをSNSにアップしたり、毎日のように使うのでなければ何でもいいというのが本音です。

もちろん高い商品の方が操作性は良いのですが…

 

倍率は50~1000倍の範囲であれば見たい微生物が見ることができます

倍率が高ければ高いほどいいとは言えませんので、最大で400~500倍程度見れればいいのでは?と思うこともあります。

細菌を観察したいのであれば、レンズ性能の良いものを買った方がいいですが…
後に説明する細菌の話を見てからでも遅くないと思います。

 

 

例えばの話ですが、
ミジンコを観察したいとなると、全体像や複数匹を視野に入れたいとなると100倍の時点で非常に観察しにくいです。

それが目的の人は最大倍率が50倍くらいである「実体顕微鏡」をオススメします
これも1万円前後で売られていますね。

↑こんな感じのが実体顕微鏡です。

 

実体顕微鏡であれば、メダカなどの小魚の鱗や体表組織の観察可能です。
稚魚の観察ならこれくらいでしょうね。

また、このくらいの物を手っ取り早く観察したいなら
スマートフォンにマイクロレンズをつければ似たようなものでも観察できると思いますし、最近はマイクロスコープもネットで購入できるので、微生物観察の選択肢は増えてきていると感じますね。
(申し訳ないのですが、私はどちらも微生物観察に使ったことがありません。いい感じのマイクロレンズは正直ほしい…!)

今回紹介する生き物たちは0.5mmにも満たないものが多いです。
このくらいになると顕微鏡は欲しいですね。

 

 

観察に必要なもの

必要と言えば、観察するためのプレパラートも必要になります。

 

簡単なプレパラート作成には、スライドグラスカバーガラスが必要です。

カバーガラスは無くても観察することは不可能ではありませんが、レンズが汚れる原因になりかねないので私は準備しておくことを勧めます。

どちらも消耗品ではありますが…
スライドグラスは数十枚入って1000円前後、カバーガラスは100枚単位で300円程ですかね。

 

私は、スライドグラスは洗剤やアルコールで拭いて使いまわしていますね。
カバーガラスは基本使い捨てです。

スライドグラスは傷をつけたり、割ったりしない限り、ずっと使えますので、10枚もあれば十分すぎたりします。
(プレパラートで保存しない限りは…)

 

これらは、顕微鏡購入時にまとめて揃えておくと買い足すことはほとんどありません。
(毎日使うなら話は別ですが…。私は数年使用していますが、カバーガラス1セットをようやく使い切りそうな程度です。参考までに)

 

 

あると便利なもの

先の細いピンセットや数mlの使い捨てピペット・スポイトがあると良いですね。

ピンセットは百円ショップの手芸用品で先が細い商品があったような気がします。解剖セットを持っている人は、それに付属されている細めのピンセットで良いかと!

使い捨てピペットについては、コンタミネーション防止のためが主な理由です
別のサンプルを使用するときは違うピペットを使用しましょう。

あと、このピペットは液状の薬を1ml量りとるときにも便利です。

 

 

既に顕微鏡をお持ちで、PCに繋げて観察したい人はこちらもオススメです。

購入前には必ず持っている顕微鏡に使えるかどうか確認することと、説明書がほとんど英語であることが許容できるか考えましょう。

 

正直、使っているともう少し画質が高い方がいいなー、と感じることもあるので…

懐に余裕のある人はリンク先の商品よりも、もう一つ上のグレードのカメラを推奨します。

 

あと、私は語学が壊滅できなので直感的に使用していますが、
観察や撮影する分にはとくに困っていません。

アプリ内では動画撮影も可能です
思ったよりも色々できるので私は購入して満足してます。

目がつかれにくいのもポイント高いですね!
(アプリケーション内表記は日本語で書かれています。)

 

 

顕微鏡をお持ちでなく、検討している人はカメラ一体型の商品を最初から購入するのもいいですね。
次のリンク先の商品は三眼型なので上記のものと比べて高いですが、三眼型にしてはこれでも安い方だったりします。
商品は参考までにですね。

 

学生時代にこのような顕微鏡を使っていましたが、我が家のものと比べると非常に使いやすいです。

オススメとしては、Amazonなどのセールを狙うのもアリです、ほんの僅かですが安くなることもあります

 

 

 

課題・資料の参考にする上での注意点(引用するなら必読)

学校や職場の資料、レポート課題などに使用される人は必ず次の注意点は読んで下さい。
それ以外の人はここは飛ばして下さい。

この記事は、読者の参考にしてもらうことを目的としています。

それなりに自信をもってあげていますが、分類の詳細については大まかな表現がありますので、参考資料として用いられる場合には内容に不足があることをご留意ください。
また、画像・動画編集のため縮尺を操作していますので、あえて倍率などをあげていないことをご理解ください。そのため、以降の内容は微生物検索の参考程度にお願いします。授業・レポート課題などの資料物への使用は不適切であるため基本的にはお控えください

※参考サイトとして、資料にアドレスを記載することは構いませんが、この記事の内容だけで生物を同定することはお控えください。必要に応じて情報を更新することがありますので、記載した資料には必ず引用日時も記入しましょう。もし、画像・動画等を利用したい場合は、必ず【免責事項】をお読みください。

免責事項にもあるように画像・動画を利用する場合、当サイトの管理人から許可を得ることは必須になります。「連絡を入れた」のみで判断なきようにお願いします。
短い文章の引用やリンクの利用のみの使用では連絡不要です。
お手数になりますが、連絡は私のX(旧 Twitter)アカウントへのDMをお願いします。悪用対策・こちらからの連絡のため、連絡は普段使用しているご自身のアカウントで行ってください。

相当怪しいアカウントや失礼なアカウントでもない限りは、許可を出すことがほとんどなので、利用目的を必ず述べるようにお願いします。

写真・動画、文章を商業利用のための使用することについては要相談ではありますが、基本ご遠慮ください。
(内容を自己責任の元、SNSやYouTubeで引用することについては許可は不要ですが、必ず免責事項はお読みください。)

簡単に微生物の種類を解説!

顕微鏡で観察できる微生物を大まかにまとめると
  • 細菌
  • 菌類(真菌)
  • 藻類
  • 原生動物
  • 後生動物

 

これで分かりやすく大まかな分類が可能になると思います。観察のメインは原生動物と後生動物ですね。


多くの人は後生動物というのは聞きなれない単語かと思います。
単細胞生物である原生動物に対して、多細胞生物で微小な動物を後生動物と定義されていますね。

水中微生物の顕微鏡観察くらいでしか使われることはなさそうな単語です。

 

・細菌

水槽内には、細菌が多種多様に存在しますが、培養して染色しないとどのような細菌か分からないため、一般的に水を採取して観察する程度の顕微鏡観察では判断がつきません。

しかし、形状によっては、桿菌や球菌、らせん菌などの大まかな分類は可能かもしれませんね。

 

このような細菌の大きさは、1μm前後なので高倍率でもないと非常に見辛いです。
具体的な倍率では、400倍以上でやっと観察するにあたいする大きさが見れる感じでしょうかね。

 

細菌の観察について、もっと分かりやすく言うと…
その辺の水を採取してそのまま顕微鏡観察して…

こ、これは!

大腸菌だ!!

と、判断するのは現実的ではありません。

 

顕微鏡で細菌の同定は不可能ではありませんが、何も処理せず見て判断することはできないと思ってください。

 

あんきも(右)

大きさ的に細菌かな~?

これくらいが限界ですね。
そのため、細菌についてのお話はこの辺にしておきます。

 

・菌類

菌類というと生物の分類では、
カビやキノコ、酵母などの真菌を指していますが…

多くの人は細菌類や一部の原生生物も含めて菌類的な生物を「菌類」と呼んでいたりします。

 

この記事では生物の分類を元に
「真菌」を菌類として扱っています。

 

このように分類すると水中ではほとんど真菌を見ることはありませんね。
かろうじて酵母なんかは見ることありますが…

 

ミズカビに感染したオトシンクルス

あれ?ミズカビとかいるじゃん!
と、思われた人いますよね?

 

ミズカビと言われている生物は、
卵菌という原生生物なので、分類上は菌類とは別の生き物なんですね。
(他にも種類がいるらしいですね)

 

ちなみに、糸状菌のことをカビというのですが…
この「糸状菌」の定義も資料によっては少し異なり、
とくに水中の生物では、糸状性細菌を含む、糸状の微生物を総称していたりします。

 

卵菌だろうが、真菌だろうが肉眼で見える生物の場合は、どちらももじゃもじゃしたカビのように見えることがあります。

 

とくに卵菌なんかは本当にカビ(真菌)と言われても分かりません。

 

 

さて…

これを読んで思いませんでしたか?

 

「なんか、めんどくさい」と…

 

 

 

 

 

今、これを書きながら同じことを思っています。
分類上はこのように「思っていたのと違う」と感じる生き物もいます。

 

本音を言うと、非常にめんどくさいですが…(内緒です)
生物の分類を少しでも知っていると検索するときの助けになるので、「正確なキーワード」は多く知っていると良いですね。

 

 

 

・藻類

顕微鏡観察の写真資料を調べると、藻類が沢山見られます。

微生物ハンドブックなど購入したことがある人は経験ありますよね?

 

しかしながら、普通に水槽で生き物を飼育していると、水槽内で発生する藻類というのは限られてきます。

 

こんな感じで何か分からない藻類は見かけます

 

藻類をざっくりと説明すると、
単細胞生物で光合成する生物が該当します。
顕微鏡観察で確認できる水槽内の藻類は珪藻がほとんどです。

珪藻についてはこちらの動画で動いているものを紹介しています

意外と珪藻は移動したりするんですよね!

 

ここで難しいのが藍藻の存在ですね。

こちらの生物は分類上「細菌」に該当します。
シアノバクテリア(藍色細菌)と言われている通り、細菌の一群なんですね。

過去には藻類に属していたこともあり、そこまでこだわる必要もないのかもしれませんが、原生生物の範囲を考えると線引きしておきたいと思います。

 

ちなみに、光合成細菌に関しては藻類と言われている話を見たことがないので、細菌だと考えています。

 

 

水槽内で発生する黒髭ゴケなどは紅藻という藻類ですが、全体を確認するのに顕微鏡は不要ですね。細かい構造を見る分にはいいかもしれませんが…

余談ですが、
ヒジキや昆布などは褐藻という藻類です。海藻は藻類に分類されるんですよね。

ミカヅキモ

藻類の写真資料でよく見かけるのが緑藻です。
ボルボックスやミカヅキモは有名ですね。

他には、水槽に発生する緑藻としてはアオミドロが有名ですし、ミジンコの餌に使われるクロレラも緑藻です。

「緑藻は写真映えする微生物が多いなー」と、
勝手に思っているあんきもさんです。

 

 

・原生動物

顕微鏡観察で気軽に観察できる動く微生物の多くが原生動物です。

ここで生物を勉強されている人で「原生生物ではないの?」と思われた人はいますかね?

 

水槽内に発生する原生生物を大まかに分けると、
藻類やミズカビ(卵菌類など)、粘菌、原生動物になります。

この藻類やミズカビ、粘菌に関しては一部細かい定義が曖昧なものもあるため、その中でも分かりやすい藻類と原生動物は項目別に載せておきました。

意外と分類上では総称のようなものもあったりするので、わけわかんなくなりますね(糸状菌とか)

 

ちなみに、粘菌に関しても水槽内で見ることはあります。

機会があれば顕微鏡観察してみようと思います。主な侵入経路は流木ですね。
カラカラ乾いていようが生存していたりするので意外と潜んでいたりするものですよ。

 

ざっくりとした見分け方を紹介

話を戻しまして、原生動物についてですが、この生物群も沢山分類があります。

顕微鏡観察ではそれなりの大きさで動いているものは、その多くが原生動物でしょう。

余談ですが、
病理学の「原虫」という単語は、”病原性のある原生動物”を指していたりします。

必要があれば、そのように分けて書いていきます。

 

 

 

水槽の顕微鏡観察で見かける原生動物は3つに分けることができます。

それは
鞭毛虫類・繊毛虫類・肉質虫類です。
必ず覚えましょう!

 

動いているときの簡単な見分け方として

  • 極小さい点のようなものが「ツンツン」「ぴょんぴょん」「くるくる」動いているのが鞭毛虫
  • 特定の形状がある小~中型の生物で表面が「わさわさ」した動きをしているのが繊毛虫
  • アメーバみたいな生物や殻のようなもの(丸形や半月状、ツボ状、ウニみたいな形など)は肉質虫

こんな感じですかね。

異論は認めますが、なんとなく分かるなー!と思っていただけたら嬉しいですね(笑)

 

 

 

・鞭毛虫

原生動物の中では鞭毛虫の大きさは小さめです

低倍率の顕微鏡観察で「何だこれ?細菌か?」と思えるような微生物は大体がこれですね。

 

私の意見ですが、細菌と勘違いされやすいという特徴があります。

ウネウネしているものが鞭毛虫。
その近くを通っている小さなものが細菌です。

 

鞭毛虫とあるように、鞭毛が特徴的な微生物ではあるのですが、多くが倍率を上げていかないとその鞭毛を観察するのは難しいです。

1本確認できた!と思ったら、実際はさらに数本ついていた!なんてことがあるので、このような小さい鞭毛虫はスケッチが非常にとりにくいですね。

 

ちなみに、生物由来の白濁りの原因がこの鞭毛虫だったりします
(他には、小さな繊毛虫も白濁りの原因だったりします)

急激に増えた細菌を捕食し、成長・増殖するため、爆発的に増えるからですね。

低酸素にも強く、水質の安定しない初期からも存在する微生物です。
水が綺麗だろうが、汚かろうが、濾過槽にはほぼ必ずと言っていいほどいます

 

そんな鞭毛虫ですが、
その多くが小さすぎて写真におさめるのが困難です。

 

一方で、鞭毛虫の中でも大きい種類もいたりします。
この動画の鞭毛虫は簡単に鞭毛も観察できるので、スケッチなどをするのにオススメだったりしますね。

 

こちらはペラネマという鞭毛虫で、
近い生物としてミドリムシがあげられます。

酸素濃度がそれなりにあって、生物ろ過がまわっていきていると現れますね。是非とも探してみて下さい。

 

 

ちなみに、ミドリムシはネット販売もしており、簡単に増やせるので、こちらもオススメですね。

 

 

・繊毛虫

極端な話ですが、
顕微鏡観察で動いている微生物がいたらその多くが繊毛虫です(マジで)

 

どのくらい多いかというと…

これは繊毛虫の一種ですね!

と、適当に言ってみても、かなりの確率で当たります。

宝くじよりよく当たります。
その程度にはよく見かける微生物なんですね。
外したらどんまい!

 

そんな繊毛虫ですが、
さらに沢山の分類ができる程度には種類が豊富です

「繊毛虫 種類」で調べると…
そっ…と、閉じたくなりますね(笑)

細かい種が同定されていないことが多い分、スズキ目より種の総数は多いのではないでしょうか!(個人の予想)

 

私が知っているだけでも、全てまとめるととても読む気にも書く気にもなりませんので、水槽の顕微鏡観察で見かけそうな微生物を紹介します。

 

 

まずはユープロテスですね。
見えているゴミ(フロック)の周囲を這いまわっているのがこの微生物です。

水槽立ち上げ初期からもユープロテスやそれに近い仲間は現れます。
ユープロテスよりも小さいのがアスピディスカですかね。
ともに下毛類に属する繊毛虫です。

私がユープロテス”先輩”と動画内で呼んでいるのは
立ち上げ初期からも、せっせと有機物の処理や細菌の捕食のために走り回ってくれているので…

勝手に好印象があるだけです!
(同じような微生物は他にもいます)

 

他の微生物が動き出す初期から、水槽が滅びるその時まで居てくれる…
安心感がある先住民なんですよね。

私のお気に入りです。
欲を言えば、動画のためにもっと動きがゆっくりだと嬉しい

 

 

 

続きまして、ラッパムシです。
これは学校でも学んだ人もいるでしょう。大きなお口で細菌や鞭毛虫などを食べるそうです。

 

エヴァの使徒や化け物ではありません。ラッパムシです

これが居着く頃には結構水が出来上がっていることが多い気がします。

そして、給餌をしっかり行っているときに増えやすいので、採取場所付近では浮遊性細菌などがそれなりにいると考えています。

 

 

ちなみに、移動時はこんな感じになっているらしいので、ラッパムシの影も形もない状態になりますね。

 

微生物あるあるですが、
見る角度、時期、状態によっては全く別の生き物のように見えることが稀によくあるので注意が必要ですね!

↑これは必ず念頭に置きましょう。
確信を持っていても、1%以上は違うのではないか?と常に思っています。

 

 

 

これも有名どころですね。ツリガネムシです。

この柄の部分は切り離し可能なので、環境が悪くなると切り離して、居心地のいい場所を探す旅に出ます。
意外と泳ぎが達者で、柄が途中で切れてしまった個体もそのまま泳いでいたりします。

これも知らないと別の繊毛虫に見えるので注意が必要です。

 

ツリガネムシについては、種類によってはエピスティリス症を引き起こしますが、見かけたツリガネムシすべてに恐怖しなくて大丈夫です。

ツリガネムシは、我が家の種水では調子の良い時でもちょこっと現れます。
※うちの子はボルティセラが多いです

 

エピスティリスとの見分け方として、
一か所に多く密集していて、刺激を受けた時に引っ込まないツリガネムシであればエピスティリスである可能性が高いです。

似た種類でカルケシウムというツリガネムシがいますが、そちらの柄の中にはスパズモネームという収縮するために必要なひも状の構造があります。
逆にこれがないのがエピスティリスです。だから引っ込まないんですね。

ちなみに、私は実物を見たことがありますが、我が家の水槽で見たことは一度もないので、ツリガネムシ=原虫と考えなくていいと思います

あと、エピスティリス症を発症する水槽は給餌などによる水質負荷が高い水槽がほとんどだと思うので、エサ量や水替えを徹底していれば、早々発症はしないと思いますよ。

形が少し違いますが、これもツリガネムシ

白点病エピスティリス症(ツリガネムシ症)を勘違いする人もいるのですが…
もし、それを疑うなら一度自分の水槽を思い出して、次のことを考えてほしいです。

 

その問題のある水槽が

あまり掃除していない金魚の水槽のような状態になっているのでしょうか?
(金魚水槽を悪く言っているつもりはありません。許してください)

例えば、白濁りが起きやすいなどの環境になっていませんか?
不快なにおいがしていたりしませんか?

私の知っている限りでは、結構汚い水槽にしか見かけませんね。

 

 

ちなみに、エピスティリスが寄生していると思われているエピスティリス症ですが、どうやらエピスティリスがくっついているだけで栄養を宿主からとっているわけではないようです。

ただ、くっついているだけですが、エピスティリスが発生する環境と宿主が体を擦り付ける行動から、別の細菌感染症に繋がりやすいようですね。

ツリガネムシだけで、長々とすみません。💦

 

 

 

他にも沢山の種類がいますので、是非とも微生物関係の過去動画をご覧ください。
結構ためになる内容になっていると自負しています!

 

今回割愛した、繊毛虫の代表的な生物であるゾウリムシですが、意外と水槽内でゾウリムシを見かけることが無かったりします。そのため…

これはゾウリムシ。
僕でなければ気づかないね!

なんて思っていても意外と違うことが多いです。
なぜならゾウリムシに似ている微生物ってかなり多いんですよ。

見栄を張りたい人や知ったかぶりをしたい人は注意が必要です。

 

 

ゾウリムシはこんな感じです。似ているけど系統が異なる微生物は多いんです。

あと、動く微生物=ゾウリムシと発言する人も多いですが、
ゾウリムシが優占種となる水槽となると考えたくないような環境になります。

 

何故だろう?

と思われる人は、是非ともネットでゾウリムシを購入して増やしてみてくださいな。

 

余談ですが、
商品リンク先で和香をあえて選んでいますが、もっと安く売られている商品は多くあります。
いくつか試した結果、微生物生体が最も安定していたのがここだったので、個人的にオススメなメーカーさんになります

 

 

 

話を戻して、繊毛虫はこんな感じですかね

本当は、側口目のリトノツスや原口目のトラケロフィルムとか、病原性のあるのキロドネラテトラヒメナとか…

紹介したい繊毛虫は他にも沢山いるので、是非ともその目でお確かめいただければと思いますね!

 

 

・肉質虫

これを一言でいえば、
アメーバの仲間がこれに該当します。

 

意外と水槽内にアメーバっていることありますね。
多くの人がイメージするタイプのアメーバはエアレーション飛沫先や上部式・外掛け式濾過フィルターのバイオフィルムにいたりしますね。

 

珪藻を捕食しているテカアメーバ

 

半透明で動きも緩慢であるため、意外と見逃しがちだったりします。

大きさについても、思ったよりも小さかったりして見つけにくいことがよくありますね。

それっぽいものを見かけたら、数分眺めてみましょう!
ゆっくり動いていることに気がつけますよ

 

この動画の個体は結構よく動いてくれました!
活動的な個体の時はこんなにも分かりやすいことありますね

 

 

とはいえ、動きが緩慢な個体1匹に数分かけるなんて

 

そんなに待てねぇよ!

そのように思う人はいますよね

 

その中でも勤勉に生物を勉強されていた人は、
アメーバ内の原形質流動を確認すればすぐに分かりますね!
細胞内部がゆっくり流動しています(上記動画参照)

 

アメーバの勝手なイメージですが、
汚い水に生息していると思う人は少なくないかと推測します

 

あながち間違いではありませんが、
意外と酸素濃度が高い環境にいることが、採取していて多いな~と感じています。
水面付近にいたり、水がよくできていてこなれた状態になってから現れたりします

いざ、探してみると意外と見つからないんですよね。
関係ない微生物探していると見かけるのに…

 

 

流体に近い見た目のアメーバは意外と見つかりませんが…

次のアメーバは多くの水槽に発生しますね

ケントロピキシス(トゲフセツボカムリ)。中央にある穴から仮足を伸ばしていることが極稀に見ることができます。

このような生き物が最も見つけやすいアメーバの仲間
有殻アメーバであるナベカムリトゲフセツボカムリですね。

 

ちなみに、私が動画内でケントロピキシス!と言っているのが、トゲフセツボカムリになります。

 

主に濾過槽の汚泥中にいます
まったくアメーバっぽくありませんが、よくわからない殻のような構造をしている微生物は有殻アメーバであったりするので是非とも調べてみて下さい。

 

 

棘があるタイプのウロコカムリ

他にも、ウロコカムリという有殻アメーバもいますね。これもよく見かけます。
写真の種は棘をもっているものですね。

 

あれ?有殻アメーバの動画は?
と、思いましたかね?

有殻アメーバの皆さんはほとんど動きがないので、静止画と動画に違いがありません
殻を見つけることで生息確認しましょう!

 

 

 

ざっとあげてみましたが…
こんな感じの原生動物がいるので、気になったら形状と大まかな生物の分類で検索してみるといいですよ!

 

 

 

・後生動物

それでは後生動物についてあげていきます。

後生動物の多くは肉眼で見れるか見えないかくらいの顕微鏡で見るには大きな生き物でしょう。

 

肉眼で見える微生物の話ですが…
十分成熟したゾウリムシは肉眼で白い点として確認することが可能だったりします
(ココ!「肉眼の分解能の話」でテストに出ますよ!)

つまり、その程度の大きさだとイメージして頂ければと思います。

 

 

 

一方で、肉眼では見えないサイズの後生動物もいます

 

最小サイズの多細胞生物と言われているイタチムシという生き物もがいます。
私の好きな微生物ですね!

微生物の死骸を食べる掃除屋さんなので、生物相が豊かな環境では気がついたら出現していますね。

 

 

他にも私のチャンネルでよくあげられているワムシも後生動物にあげられますね

 

ワムシ辺りは水がこなれてきた状態からがよく増えます。
種類もいくつか見つかるので是非とも探してみてください。

 

これに写っているのが、食事中のヒルガタワムシですね

 

水産・海洋学部出の私の独り言ですが…
初期飼料のワムシである「ツボワムシ」のイメージしかないと、細長いワムシを初めて見るとビックリしますね。
形も動きで全く変わる種類もいますからねー

 

こんなワムシいるのー???ってなります。
意外と不思議な形しているワムシもいるんですよ?

過去の私よ…。
勉強になったね…!

 

 

 

他には、かなり見つけやすい微生物として、多くの人が知っているミズミミズですね。

 

実をいうと映っているのはミズミミズではなく、アブラミミズ科の生き物だったりします。
(ミズミミズ科とアブラミミズ科いうものがあります)

アブラミミズ科の微生物と思われます

ミズミミズとアブラミミズは違いがあるそうなのですが…

調べた限り詳細を紹介しているサイトが見つからなかったので
私の考えとして、顕微鏡で見る小さい方がアブラミミズで、肉眼で見つかる大きなものがミズミミズなのかな?と…

 

アクアリウムではこの辺のことを考えてミズミミズと書いている人はほとんどいないと思いますので、ミズミミズの検索結果は比較したものでないと判断がつかないと思いますね。

どちらの生物も同じ貧毛類に分類されます
最初に「貧毛類の~」と入れておけば、ちょっとは許してもらえませんかね?
ダメですか?

 

余談ですが、
地上で見かけるミミズと同じ貧毛類と呼ばれる生物なので、顕微鏡観察すると節から毛が数本伸びていますね。
実は陸上のミミズにも節に剛毛が生えており、それを土に引っ掛けながら前進しているんですよね。
とても面白いです。

 

 

 

 

 

貧毛類に似た微生物としては、センチュウがあげられます。

読み方が同じ、「旋虫(せんちゅう)」ではなく「線虫(せんちゅう)」の方です。
これを間違えるとかなり問題なので気をつけましょう!

 

また、センチュウ症(線虫症)というものがありますが、センチュウも沢山種類がいるようなので、顕微鏡で発見しても焦らないで下さい。
※これはショート動画にすると嫌がられそうなのでこちらに載せます

センチュウなんてどの水槽にも普通にいます。

顕微鏡で見てから焦る時点でセンチュウ症の生き物とは違う種類だと思いますよ。
ご安心ください。

病原性のあるものは、
「魚体にくっついている」「皮下に見える」
となっているはずなので、肉眼で発見する方が先です。

 

というか、ミズミミズ程度には大きいです。
たまに、水槽にわいたミズミミズが寄生しているのではないかと勘違いする人もいるので、気をつけましょうね。

 

これは個人の感想のようなものですが、

病原性のあるセンチュウは、顕微鏡観察時とぐろを巻くように縮んでいるので、動画のように暴れているタイプは細菌などを食べているものかと思いますよ。

一方、調べて見ると、先ほどの動画の個体と見分けがつかないものが多いので、考えすぎると悩みがつきなくなりますよ

 

 

 

アクアリストならそこそこ知名度が高い微生物として、ケンミジンコという生物がいます。

小さな微生物を食べているらしいので、意外と肉食なんですかね

ミジンコという名前で売られている生物とは分類がかなり離れた生き物なので、ケンミジンコをミジンコの仲間と紹介するのは「ヒトはチンパンジーの仲間」と紹介するのとそう変わりません。

ちなみに、ヒトとチンパンジーよりも、ケンミジンコとミジンコの分類はかけ離れています。

ケンミジンコとミジンコは、まったく異なる生き物という考えの方が正しいです

 

 

これも知らない人が多いのですが、
ケンミジンコの子ども時代はノープリウス幼生なので、形が全く異なるという点です。

この点もミジンコと違いますね。

ノープリウス幼生。見た目全然違いますね

動き出した時が見つけやすいので、低倍率で視野を広くして探すと良いですね

他の動画でも紹介していますが、外部ろ過のホース内にもいたりするので、いろんな堆積物を調べてみるのを勧めます

 

ケンミジンコは微生物の中でも見た目と行動が癒し枠なので、頑張って見つけましょう!
動きは非常に素早いですが…

 

 

 

他にもミズダニなど、意外といるものですが、すべてあげると長くなってしまいますので割愛します。

 

 

 

微生物はどこから採取するといいの?

これは過去に経験したお話です。
微生物を野外で採取・観察する授業にて

「池の底や壁面に付いているものと共に水を採取する」

と最初に伝えられるのですが、
観察するときにその上澄みだけを見て

「先生!何も見つかりません!」

と叫んでいた同級生たちを見ました。
笑いごとのように感じるかと思いますが、よくある話だそうですよ

 

見つけられない人の多くは、水だけを採取していることがあったりします

 

これも意外と知らない人もいるようなのですが、
微生物の多くは沈殿物の中に紛れているので、水槽の水ばかり採取して顕微鏡観察しても面白くありません。

また、砂やソイルなどの中を見ても、そんなに多くは見つかりませんね。
もちろん、頑張れば見つけることは可能です

 

 

普段、私がどこから見つけているかというと
主に濾過槽やスポンジフィルターの汚泥から採取しています。

 

とくにスポンジフィルターは非常に優秀で、
これまで顕微鏡で微生物が見れなかった人はスポンジフィルターから採取してみて下さい。

もちろん、濾過吸水口につけているスポンジからでもいいでしょう。

 

 

 

個人的にオススメのスポンジフィルターはこちらです。
最も微生物がわきますね。最強です!

 

 

他にも採取場所としては、
水替え時にコケをこそぎ落とす人は、そのコケを集めて見てみるのもいいですね。

また、エアレーション飛沫が付着している壁面などがぬるぬるしていたら、そこも採取して見てみると何かいるかもしれませんね。

 

ごく稀にエアレーションを過小評価している人はいますが…
水槽の微生物相を見ればかなり種類が多い環境を作れることが分かります。微生物の力を借りた有機物の分解をみれば非常に強力なアイテムになりえますからね。

ここでエアレーションの話をしている通り、エアレーションの有無でバイオフィルムの微生物相が結構変わるからですね。

 

酸素濃度が高い環境かつ、水草や流木、物であふれている水槽では大きな微生物が多くなってきます
もちろん、水槽の負荷や立ち上げからの経過も微生物の種類に影響しますので、経過を観察するのも非常に面白いものです。

 

参考までに、オトシンクルス水槽の微生物観察の経過も興味があればYouTubeの方も見て下さいね(*´ω`*)

 

 

 

最後に(ちょっとずるいことを教えます)

いかがでしたか?

 

今回書くの頑張りましたので、

もし非常にためになった!!と感じましたら…

SNSでこの記事を多くのアクアリストに届けて頂ければありがたいです!

サイトリンクを引用投稿するだけなら連絡も不要なので、ガンガン使っていただければと思います。
(動画に引用される場合も同様)

 

顕微鏡観察を楽しむためには、それなりに知識が必要になってきますが、別に自分の中で留めるだけなら観察を楽しむのも良いと思いませんか?

ミクロメーターの校正を行えばサイズも分かったりしますが、楽しむ分には必須ではありませんので…
学生時代に苦手意識があった人も、改めて遊んでみるのもいかがでしょうかね?

 

また、微生物の大まかな種類については、今回あげた程度の種類でもちょっとだけ勉強になったのではないでしょうか?
是非ともこの記事や動画を見返しながら観察してみてはいかがでしょう。

 

ハンドブックがあると観察は捗ります
私はこの商品を使っていますが、載っているのは藻類がほとんどですね。
一応、形からも逆引きできるので、初心者向けの商品ではあるので、リンク載せておきます。

 

 

 

さて、ここからがちょっと小賢しい話

小学生・中学生あたりのお子さんをもつ保護者の人にも顕微鏡の良さを宣伝するのですが…

 

自由研究は、
顕微鏡観察で見つけた微生物のスケッチ・写真・説明の文章があれば高評価もらえます(偏見)

とくにスケッチを添えておくと、コピペやパクリを疑われることがないので、先生も評価しやすいと思います。

 

微生物名に自信がなかったとしたら、
上記したように動く微生物なら「繊毛虫の一種」って書いておけば当たらずとも遠からずというところですね。

間違えてもそれを指摘できる先生は非常に少ないので、ちょっと間違ってもいいくらいの気持ちで、調べた微生物のどの部分に似ているからこの生物の仲間、と書いておけば非難されることはないでしょう。

 

理科の先生が知っている微生物は、
主に藻類(ミカヅキモ、ボルボックスなど)とゾウリムシ、ラッパムシ、ミドリムシ辺りでしょう。

なんで分かるかって?
学生時代に教えてもらいましたし、教科書や資料集に載ってますからね!

 

Googleレンズでもろくな結果が出ないので、おそらく分類に詳しい先生でもない限り詳細をつかむのは非常に難しいです。

水産生物系の大学を出ている私ですら

「微生物とかわけわかんねー!( ゚Д゚)」

とか言っているので、
違いが分かるのはそれを専門としている人か、趣味で微生物を観察している人くらいなものです。

 

小学生なら、毎年顕微鏡観察して、昨年との比較などがあれば先生から好評でしょう。
最短で1日で課題が終わりますし、夏休みの自由研究という難しい課題を速やかに片づけられ、テーマに悩まなくていいのも素晴らしいです。

 

実際に同級生でこれをやっている人がいたので、当時めっちゃ羨ましかった!(笑)
いかがですかね?ちょっと興味が出てきたりしましたか?

 

安くてもいい!という人は、
オススメはしませんが、原理的にはこれでも見れるはずなので、一応リンクは載せておきます。
「観察するだけの実用的な子どものおもちゃ」としてお考え下さい

 

 

さて、久しぶりにブログ記事更新しましたが楽しんでいただけましたか?
今年はもう少し色々と投稿していくので楽しみしていて下さい

今回はここまで

 

 

 

 

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